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● 作物を変える
「色んな作物を順番に育てることだね」
ある作り手が、農薬を一切使用しないで、作物を育てるための秘訣を
一つを明かしてくれた時の言葉。
「ここに行き着くまでには色々とあったけど、今ではこれがないと出来ないね」
話を聞いていると、とても苦労をして、今に至っているのだなと悟った出来事だった。
● 色々と育てる
農業には、「輪作」という言葉がある。
これは「性質の違った作物を組み合わせながら、同じ畑の中で交代に栽培する」方法。
野菜にはそれぞれ別の名前が付いている。
にんじんはセリ科。 キャベツ・ブロッコリーはアブラナ科。
かぼちゃはウリ科。
レタスはキク科。
などなど。
学術上の分類だけど、これを見るだけで、どんな生い立ちかがよくわかる。
それを使いながら、畑の土を良くしようとする方法なのだ。
● 好みはぞれぞれ
「肉が好きな人」もいれば、「魚が好きな人」もいる。
「野菜が好きな人」もいれば、「お菓子には目が無い人」もいる。
人間でも、人の好みは様々だ。
でも、これは野菜も同じように当てはまる。
それぞれの野菜は、特定の栄養素を吸収しやすい性質を持っている。
一つの野菜だけを作り続けていけば、何が起こるのか。
それは、「土が偏食」になってしまって、野菜に悪影響を及ぼすことになる。
● 過不足になる土
栽培をし終えたときに、栄養の失われた畑の土に、
元通りになるように肥料を入れる仕事をする。
1年間、同じ野菜を作り続けて、また2年目、3年目となったとき、
土の中を見ていると、ある成分は不足していて、別の成分は過剰になっていることがある。
同じ成分の肥料を使い続けていくと、失った栄養を補給することが出来ても、
元々あまり使用されなかった栄養も補給され、過剰になってしまうものが発生する。
土は、単一の栄養素だけを持っているわけではない。
色んなものが合わさって出来ている。
● 土と人のバランス
人間だって、色んなものを食べて生きている。
魚や肉や野菜などをバランスよく食べて、初めて健康になることが出来る。
偏食になれば、体に変調をきたす。
同じように、野菜も土のバランスが崩れれば、
虫を寄せ付けたり、軟弱化してすぐに傷んだりしてしまう。
輪作は、摂取する栄養が違う作物を順番に育てて、
土の中にある栄養がバランスよく保てるようにし、美味しい野菜に仕上げていく。
● 色んな経験が大きく育てる
私たちも子供の時から、色んなことを学んで、吸収してきた。
国語、算数、理科、社会。
体育もあれば、道徳も。
遠足や運動会、文化祭もある。
色んな経験や栄養を吸収して、一人の大人へと成長する。
それと全く同じこと。
● これだけは存在しない
色んな角度から、野菜が栄養を吸収することで、もっとも良い土へと鍛えあげる。
同様に私達は様々なことから栄養を摂取し、成長の助けとしてきた。
これだけやればよいという考え方ではなく、
様々な経験や吸収した中から、成長の糧となるものを見出して、
色々と鍛えていくことで、もっとも幸せな道を探すことが出来る。
「色んな栄養とバランス」
人間と野菜の成長は、この言葉で成り立っているといってもいいのかもしれない。
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