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Home > ソムリエ > お米は傷むもの



● お米のクレーム
 
 先日、お米でこんなお話を頂いた。


 「2ヶ月間、保管しておいたら、お米がまずくなってしまったのです」


 よくよくお話を伺ってみると、お米はカビてはいなかったけど、
 袋のまま台所に置いてあったと言う。
 
 詳細な説明をして、「なぜまずくなるのか」をお話したら、
 「お米って、傷まないものだと思っていました」とおっしゃっていた。
 

● お米も変化する

 ほとんどの人が「お米は品質が悪くならない」と思っている。
 長期間保管しても、葉物野菜のように形が変化しないから。

 確かに、見た目は全く変化していないように見られるけれど、
 その中身は全く違ってしまう。

 そんな話を、今回はしてみたい。


● 低温で保管する

 ほとんどのご家庭のお米事情は、ほとんど同じ。
 冷蔵庫に入れる方は本当に少数派で、常温で保管している人がほとんど。


 「スーパーでは、常温で保管されていますよ」という声が聞こえてくる。


 しかし、お米屋でも低温保管が鉄則。
 常温保管自体が間違っているのだ。


● お米の精米を考える

 お米は玄米から、精米機で白米にされる。
 そのときに皮を削り取るので、お米が熱を持つことになる。

 精米機を一度でも使ったことがある方ならお分かりになるだろう。
 精米直後のお米には、熱を帯びているのがよくわかる。

 それだけでも、お米はある変化をしている。

 それは、水分量の減少。


● お米の美味しさは


 精米すると、お米がどんな姿になるのか。


 人間に言い換えれば、真っ裸になっているのと全く同じ。
 人間なら風邪を引くけど、お米は裸のままだから、水分がどんどん減っていく。

 お米の品種によるけど、水加減を新米時期と、
 古米時期では変えなければ美味しく炊けないものもある。 


 これは長期間、保管することで、お米の中にある水分が失われた結果。


● 常温で保管すれば

 常温で保管すれば、美味しさを損なうのは、野菜と同じ。
 だから、本来は長期間保管するのであれば、家庭でも冷蔵庫に入れるのがベスト。

 しかし、冷蔵庫にお米を入れるスペースが無い家庭がほとんどだから、
 その場合は、「早めに食べ切ること」。


● お米を保管しない

 野菜も購入したら、早めに食べることがもっとも大切。
 それと同じことがお米に当てはまる。


 「お米は保管できるから、食べずに残しておこう」という考えは、
 自分でお米をまずくしてしまうことになる。


 暑い時期には、それに加えて、袋のままで保管すると、お米の水分が抜けて、
 袋の中で蒸れてしまい、お米がカビてしまうこともある。


● 主食だからこそ大切にする

 お米は日本人にとっては、何物にも変えがたい食べ物。
 それを粗末に扱っている現代。

 人間の都合だけを優先するのでなく、野菜・果物の都合も考えて行動することで、
 より美味しいものを楽しめることになる。


 農産物は、形が動かなくても、劇的に変化している。
 それは人間が想像できない以上に。


 「袋のまま保管をしていたら、お米がカビてました」という声を聞くたびに、とても悲しい気持ちになる。
 それだけ、お米を大切に扱っていないことを意味しているから。


 真っ裸のお米だから、大切にする気持ちを、今一度、考えて欲しい。

 あなたのご家庭のお米は、どんな扱いをしていますか?

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