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● 通勤電車
ある朝、電車に乗車した。
乗客のほとんどが高校生の車両。
教科書やノートを片手をしている。
たぶん、試験があるのだろう。
蛍光ペンで塗られた箇所を見ると、思わず懐かしくなった。
● 車掌さん
とある駅で降りると、高校生も一緒になって、大挙して降りてきた。
友人と話をするもの、ノートから目を離さないもの、ぼんやり前を見ているもの、
思い思いに駅を歩いていた。
すると、一番最後尾の車両から、車掌さんが真剣な眼差しで、
降りてくる乗客を、安全に駅で降ろすために列車全体のドアを見ていた。
● 誰にも気がつかれない
誰にも見向きをされない車掌さん。
しかし、その眼差しには責任感からか、瞬き一つもしないような気配が漂っていた。
そんな光景を見て、私にはとても違和感を覚えることになった。
● 立ち止まって
周りを全く見ていない乗客と、しっかりと安全を見守る車掌さん。
そんな光景を見た瞬間にあることが頭の中に響いてきた。
私たちは、自分の視界に入ってないだけで、色んな人に守られているのではないかと。
電車も車掌さんがドアに挟まれないように安全管理をし、
運転士が時間を守りながら、確実に目的地まで運転する。
その電車を動かすためには、整備士がいて、
その電力を供給するために、また人がいて・・・。
そんなことが一瞬のうちに頭の中を通り抜ける。
● 生きているんじゃない
作り手にこんなことを言われたことがある。
「俺たちは、生きているんじゃない。生かされているんだ」
そのときは、日光や雨によって育つ野菜の世界を見ていたので、
「自然によって、野菜は作らされているんだ」
そんなことしか考えられなかった。
でも、人間の世界だって、生かされていることには変わりはない。
● 自分の目の前だけが世界じゃない
自分の生活には直接関係なくても、誰かの世話になって、私たちは生きている。
もし、電車が動かなくなったら、目的地までに行くことができなくなる。
電気が無くなれば、電灯も、PCも全く動かない。
このメルマガも、あなたがいなければ、書き上げることは一切できない。
みんな、どこかでつながって、支えあって、生きている。
誰一人欠けることなく。
そんなことを思いながら、駅で立ち尽くしていたら、車掌さんと目があった。
軽く会釈をすると、敬礼をしてくれた。
「出発進行」
静かに声が鳴り響きながら、列車が動き出した。
誰にも感謝されることなく、仕事を勤める車掌さん。
でも、あなたがいるおかげで、私たちは安全に生活できるのです。
目の前の世界だけに感謝するのではなく、
たまには目に見えない世界を感じ取って感謝するのも、また良いものであると思う。
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