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Home > ソムリエ > ビニールハウスの是非



● 九州地方を大雨が襲う
 
  先日から九州地方が大雨が襲っている。
  その降雨量は、土砂崩れや床上浸水まで発生するほど。

  1年で降る量の「3分の1」が一気に落ちてきたなんて報道も。


  「台風並み」という表現では言い表せないほどの天候だった。


● ある人の言葉


 「やっぱり野菜は露地で栽培しなきゃ!」


 熊本で出会った作り手の言葉だ。


 自然の恵みをいっぱいに受けた野菜たち。
 それに加えて、農薬を使わずに、30年以上。

 仲間たちと一緒になって、露地物にこだわり、
 自然の中で育てることを最大の喜びとしていた。


 そんな人が、今年からハウス栽培をはじめるようになった。


● 被害続出

 昔はそれほどでもなかった「異常気象」。

 いつの頃からか、そんな言葉が日常のごとく、聞かれるようになった。
 

 暑い、寒い、雨不足、洪水。


 どれをとっても、野菜たちには何らかの悪影響が出てしまう。
 そのたびに、せっかく手間をかけた畑が台無しになり、収入が途絶えることに。

 自然の中で育てるには、あまりにも過酷な環境になってきたのだ。


● 改善策

 
 「このままだったら、生きていけないからハウス栽培をする」


 そんな言葉を聞いたときに、何も言うことができなかった。
 あれほど熱い思いを持った人が決断したことだから。

 そのハウスは、しっかりしたものではなく、雨を避けるだけのもの。


 「少しでもゴミになるものを減らそうと思って」


 環境に配慮したものを選んで作ったハウス。

 その作りはとても質素で、
 自然に遠慮しながら育てているという意識が見え隠れしていた。


● そんな中

 先日の大雨で、畑が水没した。
 
 
 「ハウスをしても、やっぱりダメなときはダメ」


 でも、「まだ被害が少ないから、すぐに元通りになるよ」と
 とても明るい声が電話から聞こえてきた。


 そんな時、人の強さを目の当たりにする。

 
● ビニールハウスはダメ?

 出会った人の中に、「ハウス栽培はダメだと思うのです」という方がいた。
 環境に負荷を与えて、ゴミにもなるという考えから。

 そして、自然で育つものを最大とし、それを追い求める。
 それ自体は悪くない。


 しかし、その中に「生活」という考えが入り込んでくると、どうなるだろうか。


 さらには、原油の高騰で、ビニールも値上がりし、コスト高になり、
 作りにくい上に、野菜の値段を上げざるを得なくなる。


 そんな追い討ちをかけられているのが、今の作り手たち。


 環境のことを考えて、自然の中で作れば、被害が出て、収入が減る。
 生活のためにビニールハウスにするけど、コスト高になってしまう。


 どちらも厳しい道のりが待っている。


 しかし、ビニールハウスを使うことで、災害の被害からはある程度守ることができる。


 「人は、自然の中を間借りして、生きているようなもの」


 だからこそ、人は家を建てて、安定した生活を持つことができる。

 野菜にも同じことが当てはまると思う。


 ダメという前に、それの良いところを見つけて、理解すること。


 私は、そこからスタートすべきなのではないかと思うのである。

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