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● 美味しいものを探す


 「美味しい果物を食べたい」
 
 
 これは、誰でも思うこと。
 しかし、それを知った人にとっては、ある意味秘密にしておきたい事実。

 美味しいものほど、人を呼び、自分の分がなくなってしまうかもしれないから。


 そんなものを作り出す人に出会うと、思わず「美味しい秘密」を聞き出したくなる。
 「なぜ美味しいものが出来上がるか」を。

 
● 雑草まみれの畑

 色んな作り手に出会って、畑に伺って、ある共通項が見えてくる。
 それは、畑を見るとき、草が生えているかどうか。

 


 そんな畑に出会うと、必ず作り手に聞くことがある。
 「食べていただける人のことを考えているのか」と。


● 草という抵抗

 「農業の中で一番大変な作業は何ですか?」という問いを向けると、
 決まって、「草刈」という言葉が返ってくる。

 病気や虫の問題も頭が痛いが、除草という作業の大変さは計り知れない。


 たとえば、芝生を雑草としたら、それをカマや手で除草するとしたら、
 あなたはできるだろうか?それも1年に何度も。

 実際は、1年に1回でもイヤだという人がほとんどかもしれない。
 正直、自分もそれをするとしたら、かなりの決断を必要とする。

 広大な畑を草刈をする大変さは、想像以上の労力。


● だから今では

 除草という作業を解消するために、除草剤という農薬を使う。
 一度散布すれば、1年間有効なものもあり、労働力軽減に大きく貢献する。

 低価格という一番の障壁に対抗するために。


 除草作業は、人件費をもっとも上げること。
 だからこそ、いかに人間が世話をしないで作り上げるかが、鍵となる。


 しかし、それでは美味しいものができることはない。


● 土が焼ける

 除草剤を使えば、草が無くなり、見事に畑の土が露出する。
 草刈の必要が無くなって、人間は楽できるが、植物にとっては過酷な状況になる。

 作り手がこんな話をしてくれた。


 「除草剤を使ったら、土が乾いて、硬くなる。
  日光が直接、土にあたって、土中の水分が奪われるから。
 
  すると、根が生長できなくなったり、
  水不足を起こして、果物がまずくなっていくのです」 
 
 
● 除草剤を使わない人


 「雑草と共生すれば、その反対に、土の水分を保ち、
  根がしっかりと生長し、美味しいものになる」


 そんなことを淡々と教えてくれた作り手。

 その人を見ていると、
 目の前には、「食べていただける人の顔」がありありと浮かんでいるようだった。


● 自己か他人か

 どれだけ作業をしていても、それを知られることは一切ない。
 だから、作り手の多くは楽をしようとする。

 その時の意識は、自分の利益だけにしか向いていない。

 
 美味しい物を作り出そうそとする作り手は、どんなツライ作業も、
 食べてくれる人の顔を描きながら、必死に作業をしている。

 
 それは、食べてくれた人が笑顔になることを知っているから。


● あなたも

 
メルマガも同じ。
 読者のあなたがいるから、お届けすることができる。

 あなたの中で、ちょっとだけ心に留められたのなら、それでいい。

 時には笑顔に、時には悲しく、
 そして、時には怒りにしてしまうときもあるかもしれない。


 でも、何かを伝えられるという思いを持ちながら、
 メルマガを書き上げるという喜びを感じている。


 相手があって、初めて、自分という存在が輝きだす。
 自分があって、初めて、相手という存在も輝きだす。


 これは私に限らず、あなたにも当てはまる。


 作り手の、「美味しいものを作ってやる!」という言葉の意味が、
 今更ながら、とても深く感じてしまうのである。

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