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Home > ソムリエ > 「真っ白な長芋」



● 真っ白な長芋

暑くなってくると、冷たいものが食べたくなる。

そうめんや、ひやむぎと言ったものが思い浮かぶ。
でもそのようなものばかりを食べていると、体が栄養不足になってしまう。

そんなとき、長芋の短冊なんて食べると、
口の中でシャキシャキとして、踊るような食感が楽しいものだ。

その長芋の表皮はとても白い。真っ白と言っても過言ではない。
実はある意味、「不自然な姿である」ということをご存知だろうか。


● 白さは土壌消毒の表れ

元々長芋は表皮が白く出来るものだった。


畑を開墾した当初に栽培した長芋は、土にいる土壌菌といわれるものが、
良いものと悪いものがバランスよく存在しているために、
キレイな白い表皮のものが収穫できる。


今は開墾されつくして、新しい畑はないので、毎年同じ畑で栽培する。

すると、表面が黒くなってしまう。

悪い菌が繁殖して、その影響で黒くなってしまうのだ。


でも表面が黒くなるだけで、食味は悪くなることはない。


しかし、見た目が悪くなるからと言うことで、
真っ白な長芋を栽培するために、ある行為が行われる。


それは「土壌消毒」という名の農薬を土の中に散布すること。


● その危険性を考える

この農薬は「ピクリン」。

その危険性はとても怖いもの。

土中に散布したものが、たまたま漏れて、
近くに飼っていた鶏舎のにわとりを殺してしまったとか、

その農薬を運んでいたJAの職員が、道路にピクリンのドラム缶を落としてしまって、
地域住民に避難勧告が出るほどだった。

こんなニュースがある地域では報道されていた。


それを土中にいれると、一発ですべての土壌菌が殺されて、
真っ白な長芋が出来上がる。

良い菌も悪い菌も関係なく。


● 判別方法はあるのか

悲しいことだけが、「ほとんどの長芋が土壌消毒をしている」と作り手から言われた。

よほどの心意気がある人でも、市場出荷をすれば、他の人と一緒になってしまうから、
結局は真面目な人が作ったものを購入することが極めて困難になる。

外見からは判別する方法は難しいが、とろろにすると、その違いが良く分かる。

とろろにして、箸でつかんでみた時に、
箸にからむかどうかで、その素性がおおよそ見える。

箸に絡まむものこそ、美味しい長芋。
土壌消毒をしたものは箸には絡まない。

長芋を食べる機会があるときに、一度試して欲しい。


● どうやって食べるか

根菜類は他の野菜と比較しても、それほど多く農薬を使うことはない。

だから表面を流水でキレイに洗い流しながら、
タワシでこすり、表皮を厚くむくことで取り除くことが出来る。

さらに酢水にさらすことで褐色になる事を防ぐことが出来るといわれているが、
この酢水も「農薬の除去に役立ってくるよ」と、作り手から教えられた。


野菜には一つ一つ物語が存在する。
この話しもまだ一部。別の側面から見たら、また新しい物語がある。
現場で起こっていることは様々だ。

私たちは、自分で見極める力を持つ時期に来ているように思う。

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