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Home > ソムリエ > 冬はレタスが固くなる



● レタスが固い

 2006年の年明けから、葉物野菜が品薄になって、高値になった。

 その中でレタスを出荷していた人から、こんな話を聞いた。


 「急遽、レタスが欲しいってところから依頼があって、出荷したら、
  レタスが固くって、返品だって」


 出荷した先は、
 「葉が軟らかいレタスが欲しくって、注文したのに」と
 文句を言ったらしい。

 品薄で色んなところに電話をかけて、やっとの思いで見つかったと思ったら、
 自分が思っていなかったものが届いて、怒りの電話。

 そんな話を聞いて、少しだけ、人の心の狭さを感じた。


● 冬に育つ野菜

 冬は、一番野菜が美味しくなる時期。

 作り手たちは一様にこんなことを言う。


 「日本一美味しい野菜に育つ時期」


 冬の寒さは、それだけ野菜たちに、美味しさを運んでくれる。

 しかし、それに合わない野菜もある。


● ハウスの中でスクスクと

 温度が低いと、外では育たない野菜がある。
 果菜類といった、トマトやきゅうり。

 それに、レタスも同じ。

 寒い時期は、ビニールハウスは欠かせない。
 ビニールハウスの中で、重油を炊いた暖房を使って育てていく。


 しかし、今年はそれ以上の寒さが野菜たちを襲った。


● 寒くなると

 レタスの持ち味を考えてみると、歯の柔らかさ。
 確かに、それを求めるのは、分からなくもない。


 温度が高い期間が長く続くからこそ、葉がスクスクと成長して、
 葉が軟らかくなることが出来る。
 

 しかし、寒い冬には、ゆっくり育つのと、自分の体を守るため、キューと固くなる。
 あの軟らかさはどこへやら。

 
● 軟らかく育つには

 葉が軟らかくなるのは、高温が必要条件。
 そのために、寒い冬はたくさんの重油を使う。
 
 しかし、2005年からの原油の高騰により、
 使えば使うだけ、コスト高を生むようになる。

 多くの作り手は重油を減らし、コスト削減をするように考えた。


 おかげで、葉が固いレタスが出来上がった。


● 固くなったら

 レタスの葉が固いなら、シチューやスープなどの煮込む料理に使えばいい。

 しかし、それが許されない風潮がある。

 
 「野菜は注文した人の好みに合ったもので無ければならない」


 この考えに支配されている限り、
 ずっと野菜は野菜であるべき姿を持つことが出来ない。

 無いものネダリをしている現代。
 物言わぬ、野菜に対しては、イジメのようにさえ見えることがある。

 
● 野菜の反乱


 人間には個性を求め、野菜には画一的な規格を求めている。


 そんな考えが、すべてに広まっている。
 「野菜はこうでなければならない」といったもの中で、どんどんおかしくなっていく。


 物言わぬ野菜たち。
 以前にお伝えした「弱くなっていく野菜の力」。


 それはまさに、野菜たちの反乱という形に、私には見えて仕方がない。

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