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● 2月21日午後2時
「岐阜駅改札口前に午後2時にお会いしましょう」
返信メールには、そう書かれていた。
自分とは全く違う人生を歩いている人と出会う瞬間というのは、
何度も経験しても緊張するが、楽しみの始まりでもある。
今まで旅というのは、遠い場所に行くことが多かった。
そのために目的地まで到着するのにも何時間とかかった。
それが今回は名古屋駅からたった18分で到着してしまうほど、あっという間の旅。
いつもとは勝手が違うので、少々戸惑っている自分がいた。
午後2時に待ち合わせという事で、ちょっと早く岐阜駅に着こうと、
1時30分の大垣行きの快速電車に乗る。
快速と言っても、特別料金を払わなくてもいいという親切な電車に乗り込んで、
これから出会う杉山さんを頭の中に思い描いていた。
メルマガでお会いしていると必然とイメージを作ってしまう。
いくら写真を拝見していても、実物とは違うはずと心の中で言い聞かせていた。
「男に会うのに緊張するのも、悪くはない。」
たった18分の電車の旅で出来ること、
それは心を落ち着けるために読書をすることだった。
その本の中から目に飛び込んできたのは呼吸法だった。
心を平穏にするには呼吸法をするのがいいと書いてある。
昔、老師から教わった呼吸法を思い出しながら、
丹田に気を落とす事をイメージして、ゆっくりと行なった。
そんな事をしているとすぐに岐阜駅に到着した。
まだ時間まで少しだけあるが、遅刻するよりはいい。
1回深呼吸をしてから改札口に向かった。
ぐるりと見回してみたが、まだ杉山さんは到着していなかった。
改札前にある柱に立って、その瞬間を待っていた。
しばらくして、自分の目の前にスーツ姿の人が誰かを待っていた。
よく見ると杉山さんらしい風貌だが、サイトで拝見した人ではないように思えた。
眼鏡はかけているが、髪は短髪。
「この人が杉山さんなのか?」と思いながらも、声を掛けるのをためらっていた。
首から名札を下げていて、その名前を読み取ることが出来ない。
じっと見つめていると、「●●さんですか?」と別の人から声がかかり、
一緒にどこかへ消えていった。
「杉山さん本人ではなかったのか。」
私は一瞬ホッとした。緊張しているのも手伝ってか、なぜか笑みがこぼれた。
すると、そんな安堵感を味わうかどうかの瞬間に、自分の待ち人が現れた。
● 颯爽と登場
目の前にあの杉山さんが立っている。
思わず鳥肌がたった。約7000名の読者を持つ「砂漠に水」の発行者。
その全体像を見て、思わずサイトにあるプロフィールの言葉を思い出した。
「ナイスなミドルを目指しています」
確かにその言葉どおりの人だと思った。
キレイにクリーニングされたスーツに身を包み、
背筋をピンと伸ばして、目の前に立っている。
私は少しの勇気を搾り出して、声をかけた。
「杉山さんですか?」
「はい。タカさん?」
思わず圧倒されそうになった。
コンサルタントという仕事から出てくるエネルギーだろうか。
幾人も人に出会ってきた経験から出てくる何らかが自分には感じ取られた。
その雰囲気に飲まれそうになりながら、じっと耐えた。
「お若いですね〜。」
杉山さんから見れば、7歳年下。
中年に差し掛かっているのだけど、童顔も手伝って、
幸いにして色んな方から言われている。
学生を卒業しても、しばらくはかなり子供っぽく、嫌な時期があった。
しかし、見方が変われば、今となってはそれが特徴であり、長所でもある。
長所・短所なんて、見方を変えれば、裏腹なもの。
年を重ねるごとに自分の良いところを少しずつ見つけられるようになっていく。
「駅の近くの喫茶店に行きましょう」ということで、杉山さんの車に同乗した。
車中では自分の身の上話に華が咲いた。
自分の仕事、家族、出身地。当たり障りの無い内容だけど、
杉山さんは自分が緊張しているのを敏感に感じ取ったのではないだろうか。
ゆっくりとココロの糸を解いてくれた。
自分はこれまで色んな人と出会ってきた。
それこそ北は北海道、南は九州。
それでも多少なりとも人と接する術を持っていると思っていたが、今回だけは違った。
頭の中でどこから切り出していいのかと脳がパンク寸前になっていたのだ。
お会いする前日の夜、杉山さんに色んな事を聞きたくて、その質問を考えていた。
「なぜ『砂漠に水』を発行したのか」
「どこに向かっていくのか」
「あなたは何者なのか」。
車の中で考えてみたが、やはり出たとこ勝負。
自分の湧き上がる感情に任せて話を進めていった。
● 「ディズニーランド化計画」
ほどなく近くの喫茶店に到着して、入り口の隣にある席に通された。
ここで約4時間半も話し合いを繰り広げられるとは
杉山さんも想像できなかっただろう。
自分も想像をしていなかった。
ただ、自分は席を立ちたくなかった。
せっかくの機会で「どれだけのことを盗み出せるか」、その1点に集中していた。
「サイトはディズニーランドを目指すんです。」
杉山さんの最初の言葉だった。
それを聞いても、最初は全く理解できなかった。
ディズニーランドといったら、夢の国。
そこにはいろんな楽しみなものがある。
多くのリピーターを惹きつけて、それでも色あせることなく、
毎年多くの人を呼び込む力がある。
あなたも多くのサイトを訪れていると思う。
そこの中にある程度の頻度で訪問しているものがあるはず。
そこに行く理由は、
「良い情報があるから」「楽しい気持ちになるから」「思いっきり笑えるから」。
様々な思いがある。
サイトはそんな風に作り上げるべきではないかと。
この話を聞いて、自分のサイトを振り返ったときに耳が痛かった。
今、自分のサイトは楽しいものか。
何度も足を運んでくれるようなサイトか。
ココロの中で自問自答が始まっていた。
「なぜ毎日更新するのか」、「楽しいコンテンツを作る理由」、
それを一つ一つ解き明かしていくと、「砂漠に水」の本当に意味がわかってきた。
杉山さんは敢えて自分のサイトには言及しなかった。
それはとても感謝すべきことだ。
答えを言うのはたやすいが、それを気が付くかどうかで、
その人の今後が大きく変わっていく。
これは「与えられる」ものはでない。
自分で考えて、気付いていくものなのだ。
● 「あなたはどんな人ですか?」
杉山さんは、自分のことをいろんな人から情報を取っていた。
メルマガだけでは髪の毛が七三に分けて、
ものすごく真面目だと思ったらしく、会うのが不安だったらしい。
ただ、ヤスミンさんからの情報で体育会系という事を知り、ちょっと安心したという。
その意味は今だに不明だが・・・。
「ネットではキャラを立てた方がいい」
ネットの世界では匿名性が高い。
だからこそ、色んなことが言われている。
匿名で何かを伝えても、インパクトを与えるものとはならない。
現実で考えれば、とても簡単に分かることが出来る。
初対面同士で、本名を名乗らずに人の信頼を得るのは甚だ難しい。
いくら本質的でとてもよいことを言ったとしても、
それを理解されることはほとんどない。
まず自分がすることは、どこの誰で、どんな人間なのかを相手に明確に伝えること。
それをして、初めて次のステップにいける。
杉山さんが本名を名乗っているのは、
自分を伝えるために必要と判断しているからだ。
つまりキャラを立てていかなければ、本当に伝えられなくなるという。
私自身、今のメルマガやサイトではそれについてほとんど言及してこなかった。
その話を聞いて、すぐさま自分を公開しようと思い始めた。
その一環として、であいたびのサイトに自分の写真を公開した。
どこにあるかは探して欲しい。
どんな人間がこれを書いているのかを、あなたの目で判断して欲しい。
▼ プロフィール
そして、これが私の本当のネットデビューとなった。
● 思いは一つにする
「自分のサイトは一つにした方がいい」
この点について、杉山さんは徹底していた。
今、杉山さんの言葉が聞けるところはメルマガとサイトの2つのみ。
これ以外にはない。
今、ブログが流行っているが、それを一切やるつもりはないそうだ。
多くのメルマガやサイトやブログが誕生しては消えていく。
その原因の一つを杉山さんは明確に答えた。
「たくさん持ってしまうと、更新に多くのエネルギーが必要だ。」
確かに、その通りだった。
自分もメルマガやサイト、それに加えてブログもあり、
それぞれを維持していくのはかなりの時間と労力が必要だ。
必然的に優先順位が付けられていく。
そうすると、同じ自分のサイトでも充実したものとそうでないものとが生まれていく。
人に与えられた時間は平等であり、その中で使える時間はごくわずか。
それをさらに細分化して、自分の思いを伝えるのはどうだろうか。
自分の事を言えば、優先順位が高いサイトはどんどん更新されていくが、
低いものは全く手がつけられない状態に陥る。
それはある意味仕方がないことだが、
私のサイトを訪問する人から見たときにどんな風に思うだろうか。
「忙しいのかな?」と思っていただけるなら、まだいいかもしれない。
「もうやる気が無くなったのかな?」
「観るのを止めよう」
と、どんどんマイナスになり、自分の土台を崩していくことになっていく。
思いはたくさんあっても、それを受け取る人には正確に伝わらないことがある。
ましてやネットと言う閉鎖的な環境であれば、なお更のことだ。
私は一つの決断を下すときが来ているのかもしれないという事を思い始めていた。
● 「動機は不純であれ」
サイトやメルマガを運営していくとどこかでつまづくことがある。
「反応がない」、「訪問されない」と色んな悩みが付いて回る。
そんな時に必要となるのが、「目的」だ。
「何のためにお伝えするのか」
それを明確にしていなければ、いつかは終わりが来てしまう。
事実、自分のサイトを作り上げていく中で、
裏では何度か危機的な局面を迎えたことがあった。
その度に悩み、苦しみ、更新頻度が少しずつ減っていったのも事実だ。
その中で自分がしていきたい事が見えなくなるときもある。
「思いだけではいつかは終わるときが来る。」
そんな事を開設当初は全く考えもしなかったが、
杉山さんからある言葉を頂いたときに目が覚めた。
「続けるために、動機は不純であったほうがいい」
「有名になりたい」、「友達が欲しい」、「儲けたい」、・・・。
人によって色んな動機がある。
杉山さんの言う動機は「儲けること」。
ずっと続けていくためには、それなりのものがなければ、
メルマガというものから足を洗うことになるかもしれない。
私は今まで躊躇していたことをズバリと言われてしまった。
杉山さんはメルマガを続けていくモチベーションを高めるために、
動機を「儲ける」ためと設定しているのだ。
その潔さに心地よさが自分の中を通り抜けていった。
「隠すよりも、公言した方がいい」
隠したところで、その思いがあればきっとどこかの文章に表れてくる。
だからこそ、明確にしていこうと思う。この「であいたび」を続けていくためにも。
● そして、これから
長い話が終わり、喫茶店を後にして、杉山さんに岐阜駅まで送っていただいた。
挨拶をして別れて、帰りの電車の中で、今日あった事をもう一度思い出していた。
しかし、長時間にわたる話しから、すっかり自分は消化不良に陥っていた。
この「たび」をまとめようにも、全く言葉が溢れてこなかった。
次の日にレポートを作成しようとしたが、やはり言葉が浮かんでこない。
悶々と過ごしながら、4日後に溢れる思いが湧き起こってきた。
それをそのままぶつけて、一気に書き上げた杉山さんのレポート。
それが何の因果かはわからないが、
発行日の朝にすべて削除してしまうという運命に遭う。
今でこそ笑い話として言えるが、その時は笑うに笑えなかった。
しかし、これにも意味があると思っている。
杉山さんのレポートは、そんな思いで書くものではなく、
しっかりと自分で考えたものをぶつけるべきなのではないかと。
おかげでこのようなレポートを書くことができて、
運命のいたずらも悪くないと思った。
この「であい」で学んだことは、
自分は何のためにメルマガを発行しているのかという事。
「旅を伝えて、人として大きく成長する」という目的は確かにあるが、
どれだけの人がそれを理解しているのかを考えたときに、
次のステップが見えてきた。
ここに私は宣言したい。
「であいたび」をこれからも続けていくために、「儲けよう」と思う。
実はこれからの旅にはかなりの旅費がかかることを予想している。
今までの旅は限定したものだけだった。
これからの旅はもっと色んな場所に行き、色んな人に会う「たび」にしていく。
メルマガ発行者も日本全国に多数いる。
もしその一人一人に会いに行ったら、トンデナイことになるだろう。
サイトで収益を上げたり、アルバイトをしたり、
副業をしたりと、色んな方法があるが、
自分だけの利益を得るために儲けるつもりはない。
頂いた収益は「であいたび」の旅費にして、あなたにお返ししたいのだ。
● 儲けるという意味
「儲ける」ために必要なこと。
世の中には色んなノウハウが存在し、しのぎを削っている。
しかし、本来の意味を知っている人はのどれだけいるのだろうか。
日本語には漢字という素晴らしい文化がある。
サイトにも書いた「食」という文字の意味。
先人達がどんな思いを込めて、
この漢字を作ったかを考えると、儲けのヒントも見えてくる。
「儲ける」という文字は「信」と「者」で構成されている。
儲けるためには「信」じられる「者」になって、
初めて収益が手に入るという事。
まさにこの事を先人達は伝えたかったのでないだろうか。
今の世の中で考えてみれば、より分かりやすいだろう。
あなたが買い物に行く店はどんなところだろうか。
そこに行けば、美味しい物が手に入る。安いものが買えるなど、
色んな情報があると思う。
それらが自分の期待に応えてくれるから、その店に行くわけであって、
そのお店を信頼しているからこそ、店に足を運ぶ。
儲ける事を宣言すれば、それはあなたに信頼される人物になることを
宣言しているのと同じこと。
昨日よりも今日、今日よりも明日の自分が信頼される人物になるように、
これからも旅を続けていく。
これからどんな旅が待っているかは分からないが、
もっと大きなものに出会える旅が待っていることは確かだ。
その旅をあなたに伝えていくことには変わりは無い。
● 「砂漠に水」に出会って
杉山さんと出会って、気がついたことがある。
杉山さんは日刊の「砂漠に水」を発行している。
私は今でも購読をしているのだが、
その中で語られる言葉の意味がより深く理解できるようになったのだ。
私が杉山さんと会話の中で出てきた内容と同じものだったり、
さらに違った話題でも何を言っているのかが分かるようになっていた。
杉山さんの本質を知ることで、
本人から発信されるメルマガもより多くの情報を受け取れるようになっていた。
直接は会話していなくても、それを教えてくれる人がそばにいる。
それに気がついただけでも、今回の「であい」は本当に有り難いものだった。
たった1日の数時間だけお会いしただけで、これほどの理解力が生まれるのなら、
ぜひあなたも杉山さんに会いに行って欲しい。
「メルマガで語っていることの本当の意味は何なのか」、
それを知るには絶好の機会。
それもたった二人きりで誰にも邪魔をされずに、じっくりと語り合って欲しい。
私が断言しよう。
それだけであなたはかけがえの無いものを手に入れることになる。
杉山さんと二人きりでの会話するだけで、より「砂漠に水」が面白くなり、
その深い意味を理解することが出来るようになるだろう。
人に出会うことで色んな事を教えてくれる。
それは時として、思いもかけないお土産を持たせてくれる。
また機会があるときに、じっくりと杉山さんと語り明かしたい。
その時に、唯一つだけ言いたいことがある。
「あなたに出会えてよかった」
(完) |
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